わが家のデジタルルール作り

寝る前・食事中...思春期の子と決める「デジタルを使わない時間」のルール。家族の時間を大切に。

Tags: デジタルルール, 思春期, 家族の時間, 話し合い, デジタルデトックス

思春期のお子様のデジタル利用について、漠然とした不安をお持ちの保護者様も多いのではないでしょうか。特に、寝る前や食事中までスマートフォンやタブレットが手放せない様子を見ると、家族の会話が減ってしまったり、睡眠に影響が出たりするのではないかと心配になることもあるかと思います。

この記事では、思春期のお子様との関係を損なうことなく、「デジタルを使わない時間」のルールを家族で無理なく決めるためのステップと具体的な方法をご紹介します。家族にとって心地よい時間を取り戻し、より豊かなコミュニケーションを育むためのヒントとして、ぜひご活用ください。

なぜ「デジタルを使わない時間」が大切なのか

まず、なぜあえて「デジタルを使わない時間」を意識的に作ることが大切なのか、その理由を考えてみましょう。これはお子様にルールを受け入れてもらうためにも、親自身がその価値を理解することが重要です。

思春期の子と決める「デジタルを使わない時間」ルール作りのステップ

それでは、実際にお子様と「デジタルを使わない時間」に関するルールを決めるための具体的なステップを見ていきましょう。思春期のお子様との話し合いでは、一方的に押し付けるのではなく、お子様の意見を尊重し、一緒に作り上げていく姿勢が不可欠です。

ステップ1:まずは現状を「一緒に」振り返る

ルール作りを始める前に、まずは家族全員で現在のデジタル利用状況を客観的に振り返る時間を持ってみましょう。「あなたは使いすぎだ」と指摘する形ではなく、「わが家は今、どんな時にどれくらいデジタルを使っているかな?」と、共に考える姿勢が大切です。

など、具体的なシーンを思い出し、話し合ってみてください。

ステップ2:なぜ「デジタルを使わない時間」が必要か、親子で共有する

「スマホを取り上げたいだけでしょ」と思われないためにも、なぜこの時間が必要なのか、その目的とメリットを親子で共有することが重要です。親の不安だけを伝えるのではなく、お子様にとってのメリット(睡眠の質向上、集中力アップ、心身のリフレッシュなど)も具体的に伝えましょう。

「寝る前にスマホを見ると、脳が興奮して眠りにつきにくくなることがあるんだって。〇〇が朝スッキリ起きられるように、寝る○分前からは使わない時間を作れないか考えてみたいんだけど、どうかな?」といったように、理由と提案をセットで伝えるのが効果的です。

ステップ3:どこで/いつ「使わない時間」を作るか、具体的に話し合う

漠然と「デジタルを使わない時間」と言っても、イメージがつきにくいものです。家族のライフスタイルに合わせて、具体的にどの時間帯や場所でデジタル機器から離れるかを話し合って決めます。いくつかの選択肢を提示し、お子様が納得できるものを選んでもらうように促しましょう。

お子様の生活リズムや意見を丁寧に聞きながら、「これならできそうかな?」と思えるポイントを見つけていくことが、継続の鍵となります。

ステップ4:具体的なルール内容を決定し、合意する

話し合いを通じて決まった「デジタルを使わない時間」について、具体的なルールとしてまとめます。箇条書きにするなど、分かりやすい形にすると良いでしょう。

この際、「〜してはいけない」という禁止表現だけでなく、「〜する時間にする」といった肯定的な表現も交えると、前向きに取り組む姿勢を引き出しやすくなります。

ステップ5:例外や守れなかった場合の対応も話し合っておく

ルールは杓子定規にする必要はありません。例えば、家族や友人からの緊急の連絡、オンラインでの宿題や調べものなど、例外的に使用が必要な場面もあるかもしれません。そうした例外規定についても事前に話し合っておくと、後々のトラブルを防げます。

また、せっかく決めたルールも、うっかり忘れてしまったり、守れなかったりすることもあるでしょう。そんな時、どのように対応するかをあらかじめ決めておくと、感情的な衝突を避けやすくなります。頭ごなしに叱るのではなく、「ルールではこうなっていたよね。次はどうすれば守れそうか、一緒に考えてみようか」といった建設的な声かけができるように、親自身の心の準備も大切です。

無理なく続けるための工夫と親の姿勢

ルールは決めて終わりではありません。家族みんなで無理なく続けていくための工夫や、親として大切にしたい姿勢があります。

まとめ

思春期のお子様と「デジタルを使わない時間」に関するルールを作ることは、単に利用を制限することではなく、家族のコミュニケーションや健康、そしてお子様の自律性を育むための前向きな取り組みです。

「寝る前や食事中はデジタルを使わない」といった具体的な時間帯に焦点を当てることで、話し合いのポイントが明確になり、お子様もルールを受け入れやすくなるかもしれません。無理なく続けられるスモールステップから始め、親子で話し合いながら、家族にとって心地よいデジタルとの付き合い方を見つけていってください。このプロセス自体が、お子様との信頼関係を深める貴重な機会となるはずです。